仮想通貨取引所のBybit(バイビット)では分離マージンとクロスマージンの2種類のレバレッジを設定し仮想通貨FXをすることができます。
そこで当ページでは分離マージンとクロスマージンの違いから、実際の使い方や使用例について徹底解説していきます。
仮想通貨FXの仕組みについて詳しく知りたい場合には、仮想通貨FXとはを参考にしてみてください。
Bybit(バイビット)のレバレッジ取引の特徴
- 最大レバレッジ500倍
- 追証なしのゼロカットシステム採用
- レバレッジ取引対応通貨は種類
- クロスマージンと分離マージンがある
- 取引途中でレバレッジの途中変更が可能
- 長期保有できる
- MT5に対応している
それぞれ順に解説していきます。
最大レバレッジ500倍
Bybitのレバレッジ取引(仮想通貨FX)では、USDC無期限契約では最大125倍、それ以外のレバレッジ取引では最大100倍まで設定することができます。
また、2024年8月から採用されたMT5を利用することで仮想通貨銘柄では最大200倍、ゴールドなどのコモディティや株価指数では最大500倍までレバレッジをかけることができます。
他の主要取引所とレバレッジ比較を行った表は下記のとおりです。
MEXCの最大レバレッジ200倍には及びませんが、Bybitの方が流動性が優れていることから取引環境で優位にあることは間違いありません。
国内仮想通貨取引所は法律の規制により、最大レバレッジ2倍と制限がかけられている状況で流動性の観点からもリスクが大きく利用は控えることが賢明です。
仮に最大レバレッジの125倍を利用した場合、100ドルで12,500ドルのポジションを保有することになるため少ない元手からでも大きく稼げるチャンスを得ることができます。
なお、仮想通貨FXができるおすすめの取引所は、海外仮想通貨FX・ビットコインFXの最大レバレッジ比較を参考にしてください。
追証なしのゼロカットシステム採用
Bybitのレバレッジ取引では、取引口座残高以上の損失が発生することのないゼロカットシステムを採用しています。
ゼロカットシステムとは、相場の急変動により流動性が細り強制ロスカットが間に合わずに口座残高がマイナスになった場合であっても損失分を取引所が負担してくれる仕組みです。
一般的にレバレッジ取引は借金リスクが先行し怖い・危ないと感じている方が多いと思われますが、その理由として追加追証拠金(追証)の存在が大きいのではないでしょうか。
事実、日本国内の証券会社や仮想通貨取引所では金融庁の規制により顧客の損失を取引所が負担するゼロカットシステムを採用することができないため追証のリスクが高い傾向にあります。
ただしBybitはUAE(アラブ首長国連邦)に運営体制をおいている海外取引所であるため日本の金融庁の監視下には無いことからゼロカットシステムが導入されています。
このように借金リスクを排除することでレバレッジ取引を最大限活かすことができる環境が整えられています。
関連記事:仮想通貨FXの追証なし(ゼロカット)なら海外取引所がおすすめ
レバレッジ取引対応通貨は300種類以上
Bybitのレバレッジ取引対応取引通貨ペアはUSDT無期限契約だけでも300種類以上となっています。
話題の仮想通貨をいち早く上場させることで、ボラティリティが高い状態で取引が可能なため上手く乗りこなすことで大きな利益を生み出すことができます。
取引可能な取引通貨ペアは、Bybit(バイビット)の取扱通貨・銘柄を参考にしてください。
クロスマージンと分離マージンがある
Bybitのレバレッジ取引では、クロスマージンと分離マージンの2種類の証拠金システムが採用されています。
それぞれの証拠金システムの特徴は下記のとおりです。
クロスマージン
クロスマージンとは、口座にある全ての証拠金を使用してポジションを立てる方法です。
全ての証拠金を使用するため、ポジションの維持に必要な証拠金が不足した場合であっても口座残高に余裕がある限りは自動的に補充しロスカットを避けやすくなります。
これにより、分離マージンよりもロスカットの可能性を下げることができる一方で、仮にロスカットされてしまった場合には証拠金が全て無くなってしまうリスクもあります。
分離マージン
分離マージンとは、口座にある証拠金の一部を証拠金と残高に分離してポジションを立てる方法です。
万が一ロスカットされてしまった場合であっても、最大損失額は証拠金として利用した金額のみであるためリスクを最小限に抑えることができます。
取引途中でレバレッジの途中変更が可能
Bybitではポジションを保有している段階であってもレバレッジの変更を行うことができます。
そのため、高いレバレッジでポジションを保有してしまって強制ロスカット水準が近づいている場合には必要証拠金に余裕があればレバレッジを下げることでリスクを抑えることができます。
反対にレバレッジを上げてしまうと必要証拠金が少なくなる分、強制ロスカット水準が高まってしまうため戦略に応じて臨機応変に変更しましょう。
長期保有できる
Bybitのレバレッジ取引では、リスク管理を上手く行うことができるのであればポジションの長期保有が可能となっています。
長期保有する場合のリスク管理として、8時間ごとに発生する資金調達手数料やレバレッジを下げるまたは資金追加によるロスカット水準の引き下げを行う必要はあります。
Bybitでは現物に規定のレバレッジがかけられたレバレッジトークンの売買も行うことができますが、こちらは管理手数料が1日あたり0.1%でありリバランスが行われることから長期保有には適していません。
MT5に対応している
BybitはMT5でのレバレッジ取引にも対応しています。
MT5を利用することで仮想通貨銘柄だけではなく為替やコモディティの取引も可能で、自動売買システムの環境にも適しているため運用の幅を広げることができます。
MT5口座の開設方法や使い方は、Bybit(バイビット)MT5の使い方を参考にしてください。
Bybit(バイビット)のレバレッジ取引の種類まとめ
- インバース型無期限契約
- 取扱通貨数:8種類
- USDT無期限契約
- 取扱通貨数:300種類以上
- USDC無期限契約
- 取扱通貨数:16種類
- インバース型先物契約
それぞれ順に解説していきます
インバース型無期限契約
インバース契約とは、取引対象の仮想通貨を証拠金として仮想通貨を売買する取引方法です。
BTC、ETH、XRP、EOS、ADA、LTC、DOT、MANA
仮想通貨を証拠金とするため、上昇相場であればロングポジション保有時には利益に加えて証拠金の価値も必然的に上昇します。
一方で下落相場の場合にはショートポジションを保有していたとしても利益、証拠金ともに対法定通貨での価値が目減りしてしまうリスクがあります。
USDT無期限契約
USDT無期限契約とは、USDTを証拠金として対象の仮想通貨を売買する取引方法です。
取扱通貨ペアは300種類以上で、Bybitで取引可能なデリバティブ取引通貨は全て揃っています。
USDTとは、米ドルの価格にペッグされたステーブルコインです。
ステーブルコインは米ドルや日本円のように為替以外の変動リスクがないため価格が安定しています。
利益が発生した場合にも、USDTで受取ることができるため下落相場であれば価格変動リスクのある仮想通貨で受取るインバース契約よりもメリットが大きいと言えます。
USDC無期限契約
USDC無期限契約とは、USDCを証拠金として対象の仮想通貨を売買する取引方法です。
USDCもステーブルコインであるため、証拠金自体に価格変動リスクはないため日本円に近い感覚で取引を行うことができます。
インバース型先物契約
インバース型先物契約とは、BTCまたはETHを証拠金として売買する先物契約取引方法です。
無期限契約では強制ロスカットされない限り決済タイミングを自由に決めることができますが、先物契約では予め設定された取引期限になると自動的に決済される仕組みとなっています。
Bybit(バイビット)のレバレッジ取引手数料
Bybitのレバレッジ取引手数料は、注文約定時に発生するメイカー・テイカーと資金調達手数料の2つがあります。
メイカー・テイカー手数料は、直近30日間の取引高や資産残高に応じて変動するVIPランクが採用されているためランクを上げることで取引手数料を下げることができます。
各VIPランクごとのレバレッジ取引手数料は次のとおりです。
VIPランク | デリバティブ | |
– | メイカー | テイカー |
一般 | 0.02% | 0.055% |
VIP1 | 0.018% | 0.04% |
VIP2 | 0.016% | 0.0375% |
VIP3 | 0.014% | 0.035% |
VIP4 | 0.012% | 0.032% |
VIP5 | 0.01% | 0.032% |
SupremeVIP | 0% | 0.03% |
Pro1 | 0.01% | 0.032% |
Pro2 | 0.0005% | 0.032% |
Pro3 | 0% | 0.0275% |
Pro4 | 0% | 0.024% |
Pro5 | 0% | 0.021% |
Pro6 | 0% | 0.018% |
VIPプログラムの内容やランクアップ条件は、Bybit(バイビット)のVIPプログラムを参考にしてください。
また、資金調達手数料は1時、9時、17時の3回発生する手数料でポジションの偏りが大きい方のポジションを保有している状態で発生時間を跨ぐと徴収されます。
反対に偏りが小さい方のポジションを保有している状態で発生時間を跨ぐと受取ることが可能です。
取引手数料や資金調達手数料の詳しい説明は、Bybit(バイビット)の手数料を参考にしてください。
Bybit(バイビット)のレバレッジ取引の手順
レバレッジ取引の基礎知識
レバレッジ取引を始める前に、レバレッジについて理解を深めていきましょう。
レバレッジ取引とは
レバレッジとは、「てこの力」のことで証拠金を担保にすることで自己資金以上の金額を可能にする取引方法です。
レバレッジ取引では現物取引のように手元に仮想通貨を必要としないため、下落すると考えた場合には売り・ショートから参入し時期を見て買戻し決済を実行することもできます。
レバレッジ取引は先物取引、デリバティブ取引と呼ぶことが一般的です
例えば、100ドルの証拠金を担保に50倍のレバレッジをかけた場合は100ドル×50倍で最大5,000ドル分の取引を行うことができます。
レバレッジの計算方法
レバレッジ取引を行うためには建てたいポジション数量に対して、いくら証拠金を用意する必要であるか事前に考えておくことが重要です。
必要証拠金は下記計算式で求めることができます。
契約数量×参入価格÷レバレッジ=必要証拠金
また強制ロスカット価格も事前に把握しておくことで適切なリスク管理を行うことができます。
Bybitではポジションを保有することで目安の強制ロスカット価格が表示されますが、事前に把握するためにも計算式を理解しておきましょう。
強制ロスカット価格は下記計算式で求めることができます。
- インバース型契約(分離マージン)
- ロングポジション:参入価格×(1-必要証拠金率)
- ショートポジション:参入価格×(1+必要証拠金率)
- USDT無期限契約(分離マージン)
- ロングポジション:参入価格×レバレッジ÷(レバレッジ+1)
- ショートポジション:参入価格×レバレッジ÷(レバレッジ-1)
レバレッジ取引のメリット
- 資金効率が良い
- 売り(ショート)から参入することができる
レバレッジ取引は自己資金以上の取引を行うことができるため、現物取引よりも圧倒的に資金効率を高めることができます。
また、ボラティリティ自体が他の金融商品よりも高いので分析が得意であればよりパフォーマンスは向上し相性は抜群と言えるでしょう。
加えて下落相場であっても売り(ショート)から参入することができるため相場状況に影響を受けずに利益を狙うことができるので常にチャンスが転がっている状態となります。
Bybit(バイビット)レバレッジ取引を始める準備
Bybitでレバレッジ取引を始めるためには、資産残高を必要に応じて「デリバティブアカウント」に振替を行う必要があります。
残高のあるアカウントを振替元に設定し、振替先をデリバティブアカウントにすることで振替が完了します。
振替方法は次のとおりです。
資産一覧ページへ
振替を選択
右側に表示されている「振替」をクリックします
振替
振替元・振替先、振替仮想通貨、数量を選択し「確定」をクリックします
Bybit(バイビット)レバレッジ取引のやり方・設定方法
Bybitのレバレッジ取引で利用することができる注文方法は下記4種類です。
注文方法 | 説明 |
指値注文 (メイカー) | 取引価格を指定し注文を板に並べます |
成行注文 (テイカー) | 取引時点での価格で板に注文をぶつけます |
条件付き | 設定価格に達したタイミングで自動的に発注することができます |
TWAP (時間加重平均価格) | 大口注文を分割して一定間隔で発注することができます |
Bybitのレバレッジ取引のやり方は次のとおりです。
デリバティブページへ
取引通貨ペアを選択
USDT無期限・インバース型無期限・インバース先物・USDC無期限・USDC先物・USDCオプションから取引したい通貨ペアを選択します
取引画面を確認
取引画面の各項目に番号を割り振っているので下記を参考に確認を行ってください
番号 | 説明 |
① | 通貨建・通貨ペアの検索や選択ができます |
② | チャートが表示されます |
③ | 取引板が表示されます |
④ | 通常注文と取引戦略注文の切り替えができます |
⑤ | 注文画面が表示されます |
⑥ | 注文履歴や注文情報の確認ができます |
注文画面の確認
注文画面の各項目について説明しているので下記を参考に確認を行ってください
項目 | 説明 |
クロス・分離マージン | 利用可能残高全てを利用して取引する場合は「クロス」 規定の残高のみを利用して取引する場合は「分離マージン」 |
レバレッジ | 1〜125倍が選択できます (通貨によっては最大15倍までに制限有) |
指値・成行・条件付 | 注文を板に並べる場合には「指値」 板の注文にぶつける場合には「成行」 利益確定または損切設定をする場合には「利食/損切」 |
利用可能残高 | 取引に利用できる資産残高が表示されます |
注文価格 | 注文価格を設定します (成行の場合には設定できません) |
注文数量 | 注文数量を設定します |
パーセンテージ | 利用可能残高の何割を利用するか設定します |
買いで参入・売りで参入 | ロングする場合は「買いで参入」 ショートする場合は「売りで参入」を選択します |
注文を実行
注文画面を確認したら「買いで参入」または「売りで参入」をクリックし注文を実行します
ショートのやり方や注意点は、Bybit(バイビット)でのショート・空売りのやり方でより詳しく解説しているため気になる方は参考にしてください。
Bybit(バイビット)のレバレッジ取引をするリスク・注意点
- 損失が発生する可能性がある
- レバレッジを上げすぎないようにする
- 資金調達手数料(ファンディングコスト)が発生する
損失が発生する可能性がある
Bybitのレバレッジ取引は、効率的に利益を上げることができる一方で予想とは逆に動いてしまった場合は損失になってしまいます。
どのような天才トレーダーであっても100%勝てる人は存在しないので、予想に反した動きをしたときには適切に損切りし損失を最小限に抑えるようにしましょう。
レバレッジを上げすぎないようにする
レバレッジ取引では、証拠金以上の取引を行うことができますが倍率を上げるほどロスカットリスクが跳ね上がります。
大きなレバレッジを掛けるほど大きな利益を狙うことができるため魅力的に感じてしまいますが、損失が発生した時に耐えられる値幅が狭まることを理解しておきましょう。
資金調達手数料(ファンディングコスト)が発生する
Bybitのレバレッジ取引では、ポジションを保有していることで1日3回の資金調達手数料が発生します。
資金調達手数料は、レバレッジ取引と現物取引の乖離に応じて発生する手数料で最大値は±3%となっています。
Bybit(バイビット)のレバレッジに関するよくある質問
Bybit(バイビット)の最大レバレッジは100倍ですか?
Bybitの最大レバレッジは125倍です。ただしUSDT無期限では最大レバレッジ100倍までとなっています。
Bybit(バイビット)のレバレッジ取引手数料は無料ですか?
Bybitのレバレッジ取引手数料は、メイカー:0.02%、テイカー:0.055%となっており無料ではありません。ただし当サイト限定特典の紹介コード「COUPONS」を口座開設時に入力することで取引手数料30%オフにすることができます。
紹介コードについては、Bybit(バイビット)紹介コードを参考にしてください。
Bybit(バイビット)のレバレッジ取引で借金のリスクはありますか?
Bybitではゼロカットシステムが採用されているため借金リスクはありません。
Bybit(バイビット)のレバレッジ100倍をやってみたことでのリスクはありますか?
Bybitのレバレッジ100倍をやることでのリスクはロスカット水準が高まることです。しかしクロスマージンの場合には証拠金として利用していない資金配分を多くすることでロスカット水準をコントロールすることが可能となります。
強制決済価格に達していないのにロスカットされたのですが何故ですか?
強制決済価格はマーク価格に基づいて清算処理が行われる仕組みとなっています。表示されている価格に達していないにも関わらず精算が行われおかしいと感じた場合には一度マーク価格を確認するようにしましょう。
マーク価格の確認方法
マーク価格は取引板の中央部に表示されており、ブラウザの場合は黄色の文字で表示されています。
アプリの場合には2段目に表示されている数値がマーク価格になります。
Bybit(バイビット)のレバレッジトークンとはなんですか?
Bybitのレバレッジトークンとは、本ページで紹介しているレバレッジ取引とは異なる金融商品です。既にレバレッジがけられた状態の現物で原則ロスカットリスクが無い特徴があります。
レバレッジトークンについては、Bybit(バイビット)のレバレッジトークンを参考にしてください。
Bybit(バイビット)のアプリからレバレッジ取引はできますか?
Bybitのアプリはレバレッジ取引に対応しています。アプリの使い方は、Bybit(バイビット)アプリの使い方を参考にしてください。
Bybit(バイビット)は日本人の利用を禁止しているやばい取引所ですか?
Bybitは日本人の利用を禁止しておらず、やばい取引所でもありません。日本人向けにサービスを提供しているBybit Globalはセーシェル共和国に拠点を構えており安心して利用することができます。
法律的な観点などでの解説は、Bybit(バイビット)は日本人の利用を禁止していないを参考にしてください。
Bybit(バイビット)のレバレッジ取引にデモトレードは用意されていますか?
Bybitではブラウザ・スマホアプリでレバレッジ取引のデモトレードを試すことができます。その他の取引所でも一部デモトレードに対応しているところがあるので詳しくは、仮想通貨デモトレードができる海外取引所を参考にしてください。
【まとめ】Bybitでは最大100倍ではなく500倍までレバレッジ可能!
Bybitのレバレッジのやり方や仕組みについて解説しました。
多くのサイトでは最大レバレッジ100倍と紹介されているため、実際は500倍までかけられることを知らない方も多かったのではないでしょうか。
Bybitではレバレッジ取引ができる仮想通貨の種類も豊富なため、よりボラティリティの高い通貨を見つけて有利に立ち回ることができるので是非チャレンジしてみましょう!
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